トコジラミが日本の地下鉄で見つかり、話題になっているようです。
今帰りの電車なんですがこれってトコジラミだったりします?! pic.twitter.com/LdyMpsJDVB
— みさ☆くまファーム (@MisaKuma_Farm) March 10, 2024
今後、キャンプや登山などの予定がある方で、次の不安を持つ方は多いと思います。
- 登山やキャンプで出くわすの?
- そもそもトコジラミってどんな虫?
- 刺されるとどうなる?症状は?
- どんな対策をすればよいの?
トコジラミは噛まれてしまうと、身体に症状が出てしまいます。
また、自宅に連れ帰ってしまうと駆除が厄介なため、出かける際は注意が必要な害虫です。
そこで今回は、アウトドアに出かける際のトコジラミの注意点について調査しました。
・トコジラミはアウトドアでも注意が必要か
・トコジラミの住処や特徴、症状
・外出先でのトコジラミの対策方法
アウトドアでのトコジラミの注意点

トコジラミは屋内で繁殖する害虫であり、登山やキャンプなどに出掛けた際、山中で遭遇する可能性は低いと考えられます。
トコジラミは屋内の害虫であり、屋外では発生しません。
時としてトコジラミはネズミ、家で飼われているペットから吸血することもあります。
長い距離を移動するときは人の荷物にくっついて移動します。
提供:鴨図商事株式会社
しかしながら、次の場所の利用に関しては注意が必要です。
- 遠征先のホテルや山小屋、ロッジ
- 遠征先のレストラン、飲食店
- 公共交通機関
特に、多くの人が利用する山域の山小屋や交通機関には注意してください。
またアウトドアではアブやブヨ、マダニなど、トコジラミ以外の虫に注意が必要です。
虫よけ剤やおすすめの虫よけ対策については、以下の記事でまとめていますのでぜひ参考にして下さい。

トコジラミはどこにいる?生態と住処
トコジラミはカメムシの仲間

名前に”シラミ”とついているトコジラミですが、カメムシの仲間です。
カメムシ同様触れると嫌な臭いを発します。
別名で南京虫、英語圏ではベッドバグと呼ばれることもあります。
活動期間と住処

トコジラミは気温25℃以上、湿度60%以上で活発に活動するため、7~9月に注意が必要となります。
夜行性で明るい場所が苦手な為、カーペット、マットレスの裏や家具の隙間などに隠れています。
近年の日本の家屋は断熱性が高く、トコジラミが越冬しやすい環境です。
一度自宅に持ち帰ってしまうと、駆除に30日程度の期間と費用が発生するため、注意してください。
プロの技術による低薬剤駆除と30日の保証期間で2つの安心。
冷却剤等を組み合わせ、薬剤使用量を減らした駆除方法を採用。駆除後は2回の効果確認点検により、30日間の保証期間を設けています。
引用:DUSKIN
トコジラミの症状
トコジラミは、腕や足、首まわりなど、肌が露出している箇所を吸血します。
刺されると赤い斑点が出て激しいゆみを引き起こすのが特徴です。
トコジラミに吸血されると、吸血された箇所が赤い斑点になり、痛みや痒みの症状が現れます。
発熱などの症状が出てくるケースもあるそうです。
提供:株式会社アンサンテ
山で遭遇する蚊やブヨなどの症状との見分け方は、身体のどこに症状が出たかです。
就寝中に吸血されるため、山行中に隠しているはずの足先や首回りに症状が出た場合、トコジラミが疑われます。
トコジラミの対策方法
宿泊地にトコジラミが出ていないかチェックする。
宿泊予定の宿でトコジラミが出ていないか事前チェックし、出ていれば宿泊を控えて下さい。
最も有効な対策は、トコジラミが出ている所に近づかないことです。
宿のレビューをGoogleマップや宿泊サイトで確認すると、気が付く場合が有ります。
- “トコジラミが出ている”旨のレビューが掲載されていないか
- 立地の割に安い宿ではないか
- 寝具やアメニティは交換されているか
- 他人と寝具を共有するホステルは要注意
googleマップのレビューで気が付いた事例

提供:Google map

’24/6月ごろに東京に行った際の話です。
宿泊当日、宿泊予定の宿のGoogleマップを見たところ、トコジラミが出る旨のレビューが掲載されていました。
予約の際、宿泊サイトのレビューにはトコジラミが出る旨の書き込みは有りませんでした。
悩んだ末、予約していた宿はキャンセルし、別のホテルを取り直しました。
googleマップでレビューを確認し、予約することをお勧めします。
隙間をチェックする
まず宿にチェックインしたら家具やベッドの隙間を確認してください。
隙間に血糞と呼ばれる血の混じった糞の跡がある場合、トコジラミがいる可能性があります。
血糞を見つけたら、部屋を変えてもらうよう申し入れるのが良いでしょう。
提供:害虫バスターズ 血糞の例です。
樟脳のアロマオイルを利用する
トコジラミは、クスノキの香りが苦手です。
そこで、クスノキの成分を抽出した樟脳(カンフル)のアロマオイルを利用がおすすめ。
就寝前にベッドに散布することでトコジラミを忌避出来ます。
ただし、トコジラミは布団の縫い目や家具の隙間に潜んでいるため、アロマオイルだけで完全に防ぐのは難しく、他の対策と組み合わせることが大切です。
虫よけ剤を使う
トコジラミ対策として、虫よけ剤の活用も効果的です。
特に、ディートやイカリジンなどの有効成分が含まれた防虫スプレーは、トコジラミの忌避効果が期待できます。
キャンプや登山で宿泊施設や山小屋を利用する際は、寝具やカバン、衣類に虫よけスプレーを噴霧しておきましょう。
自分の肌にも塗布することで、直接刺されるリスクを減らせます。
ただし、こちらもアロマオイル同様、他の対策と組み合わせることが大切です。
虫よけ剤の効果や対策についてはこちらの記事で詳しく説明しています。

シュラフやシュラフカバーに入って寝る
足先や首回りを好んで吸血するため、全身を覆えるシュラフやシュラフカバーに入って寝るのも有効です。
沢登では、虫よけのためシュラフカバーに入って就寝しますが、この方法はトコジラミ対策にも応用できます。
一方、シュラフやシュラフカバーにトコジラミが付着し、自宅に持ち込んでしまう点に注意してください。
帰宅後に衣類や荷物と一緒に、シュラフやカバーも洗うことをお勧めします。
照明をつけて寝る

夜行性のトコジラミは明るい場所が苦手です。
照明を付けて寝ることで、トコジラミの活動性を落とせます。
一方、空腹のトコジラミは、明るい場所でも出てきて吸血するため、完全に忌避できない点に留意してください。
まとめ
今回調査したトコジラミは、登山やキャンプのシーンではあまり見かけない害虫です。
一方で、都市部の安宿や空港を利用する場合は注意が必要となります。
まずはGoogleマップでトコジラミが出ている施設ではないかを確認することが大前提です。
その上でトコジラミの心配がある施設を利用する場合は、ディートやイカリジン、寝袋など、山で使用する虫よけやギアを活用するのが良いでしょう。
旅の楽しい思い出が、トコジラミによって汚されないようご注意ください。
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