これから、春、夏のハイシーズンに向けて、家族で登山を楽しんでいきたいと考えています。
前回、登山用のベビーキャリアを調べましたが、次に気になるのが子供の服装です。
自分も妻も今までの登山の経験を通じて、自分の体温がどのくらい上がったり、汗をかいたら服装(ウェア)をどうすれば良いか見当が付きます。
しかし、子供はキャリアに乗っており、年齢によっては自分で暑い寒いが伝えられないため、大人が気を配る必要があります。
また、紫外線の点からもウェアを選ぶ事が必要です。
そこで今回は、キャリアに乗る子供の服装について考察し、ウェアも調べてみました。
子供と一緒に登山を楽しみたいと思っている方は、ぜひ参考にしてみて下さい。
確認ポイント
標高と季節ごとの気温差は?
標高と気温
登山では標高が500m毎に気温が3℃が低下します。
例えば、平地の気温が25℃の場合、標高1000mでは19℃、2000mでは13℃まで低下します。
スタート地点から山頂までの標高差があまりない場合は、スタート地点の気温を参考にウェアを決定すればよいでしょう。
一方、獲得標高差が有る場合は、子供の服装を調整する必要があります。
季節と気温
松本市の平均気温を調べると次の通りでした。
松本市平均気温 |
5月
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6月
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7月
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8月
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9月
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最高気温[℃] | 22.9 | 26.0 | 29.4 | 31.1 | 25.7 |
最低気温[℃] | 9.9 | 14.9 | 19.2 | 20.2 | 15.9 |
このように、春先や秋口は気温差が大きくなるため、行動する時間帯にも注意が必要でがあることが分かります。
天候と体温低下
無雪期登山での体温低下の主な原因は、身体の濡れと風の強さです。
雨や汗による身体の濡れ
身体が雨などで濡れると、気化熱により体温が奪われます。
体重12kgの子供の体温が1℃下がる水の量は、大人の1/5の約18mlです。
子供は少量の濡れで大きく体温が低下する点に警戒が必要です。
風の影響
風速が1m/s上昇する度、体感温度は1℃低下します。
加えて、風が身体に当たると身体表面の水分が蒸発し、気化熱で体温が奪われます。
特にキャリアに乗っている子供は、身体を動かしておらず熱を作れません。
体温調整機能も未熟なため、天候による体温低下は大人より細かいケアが必要となります。
あせもと熱中症
あせもの原因は、汗が通る汗管が詰まってしまう為です。
キャリアに乗っている子供の身体の一部は、常にキャリアないし服に当たっているため、汗をかいた際に汗管が詰まってしまう可能性があります。
子どもと大人の汗腺の数は変わりませんが、大人より体の表面積が小さいため、密度が高くなります。
このため、単位面積当たりの汗の量が多く、大人よりあせもになりやすい点注意が必要です。
また、日差しや気温の上昇による熱中症にも注意が必要です。
山行中はこまめに水分補給を促すと共に、熱が籠らない服装を意識してください。
紫外線
大人と違い子どもは皮膚が薄く、紫外線に弱い点に注意が必要です。
また、一生に浴びる紫外線の半量以上を成人までに浴びると言われており、小さいうちからの紫外線対策が必要となります。
特に登山では、標高が1000m上がるごとに10%紫外線量が増加するため、日焼け止めに加えてウェアでしっかり対策することが重要です。
提供:tenki.jp
ウェアに求める機能
防水、透湿性
大人と同じくアウターには高い防水透湿性が求められます。
特に、悪天候になった際の備えを考えておく必要があり、Gore-Tex等の高い防水透湿性能を持ったアウターを持っておくのが良いでしょう。
逆に、天候が良すぎる場合は、汗濡れにも注意が必要です。
濡れによる体温低下や、あせもの原因を防ぐため、汗抜けの良い素材のベースレイヤーを選びましょう。
保温性
体感温度は標高、風、濡れの各条件で大きく変わるため、無雪期でも保温性の高いウェアを1着持つことが必要です。
常に使わないため、コスパと濡れても保温性が下がらない化繊のウェアが良いと考えています。
UVカット
ウェアのUVカットの性能はUPFと紫外線遮蔽率で表記されます。
UPF
素肌に対してウェアを通過する紫外線量示す世界基準の指標です。
15、20・・・45、50、50+の9つの段階に分類されており、数値が大きいほどウェアを通過する紫外線が少なくなります。
例えば、UPF30であれば素肌の暴露量に対して、紫外線を1/30に低減する能力を持ちます。
紫外線遮蔽率
UPFが紫外線の透過率に注目した指標であるのに対して、紫外線遮蔽率は紫外線を遮断、吸収率に注目した国内基準の指標です。
通常UPFと併記されることが多く、一般的に90%以上であれば十分な紫外線遮断効果を期待できます。
キャリアに乗る子供向けウェア
ここからは、キャリアに載せる子供にちょうどいいウェアでいくつか気になっている物を挙げていきます。
【THE NORTH FACE】ロングスリーブスモールスクエアロゴティー(NTB32357)
綿とポリエステルの両方を使用することで、肌触りと汗抜けの良さを両立させているウェアです。
UPF15-30のUVカット性能を有しており、日焼け対策としても効果を発揮します。
一方、生地に65%綿が使用されており、真夏の低山など大量に汗をかく環境や、土砂降りの雨などでは体温低下に十分注意が必要です。
対応サイズ | 80cm,90cm |
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素材 | 綿65%、ポリエステル35% |
重さ | 75g(80サイズ) |
【Patagonia】ベビー・ロングスリーブ・キャプリーン・シルクウェイト・Tシャツ(61246)
キャプリーンは自分が夏冬問わず登山で使用しており、子供にも安心して着させられる1着です。
UPF40+の十分なUVカット性能があり、長袖て腕の日焼けが気になりません。
6種のデザインがラインナップされており、親子でデザインを楽しめます。
対応サイズ | 70cm~110cm |
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素材 | ポリエステル94%/ポリウレタン6% |
重さ | 68g |
【Montbell】WIC.ロングスリーブ ロンパース Baby’s モンタベア フェイス 70-80(#1114699)
高機能素材ウイックロンを使用したロンパースタイプのウェアで、汗を素早く吸収し高い速乾性を持ちます。
肌面には毛羽立ちの少ないウェアを採用しており、優しい風合いが特徴です。
ロンパースタイプなので、キャリアで服が捲れることが無いのも大きなメリットとなります。
また、モンタベアをフロントプリントがとても可愛いのもポイントです。
対応サイズ | 80cm,90cm |
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素材 | ウイックロン(ポリエステル) |
重さ | 91g |
【THE NORTH FACE】コンパクトジャケット(NPB72310)
撥水加工を施したウィンドブレイカーでちょっとした雨や汚れも気になりません。
脱着可能なフード、UPF15-30のUVカット、豊富なカラーバリエーションなど必要十分な機能を備えています。
好奇心旺盛な子どもにピッタリなジャケットです。
対応サイズ | 80cm,90cm |
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素材 | NORTHTECH Cloth ECO(ナイロン100%) |
重さ | 約140g(80サイズ) |
【CHUMS】キッズボンディングフリースジャケット(CH24-1053)
2歳から着られるフリースです。
肉厚でゆとりのあるデザインなので、春先や秋口の気温が下がる時間帯で活躍します。
防風フィルムを使用しており、風の強い日や地形での体温低下を防げます。
1着ザックに忍ばせておくと安心なウェアです。
対応サイズ | 90~145cm |
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素材 | ポリエステル100% |
重さ | – |
【THE NORTH FACE】レインスーツ( NPB12309)
繋ぎタイプのレインウェアで、キャリアに乗る子どもにぴったりです。
2.5層のHYVENT-Dで必要十分な防水透湿性を確保しています。
ひと繋ぎになったファスナーで、不意の雨でも素早く着せることが可能です。
対応サイズ | MB |
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素材 | 70D/90D HYVENT-D(2.5層) |
重さ | 約165g |
【Patagonia】ベビー・バギーズ・パンツ(60345)
大人でも愛用者の多いバギーズのベビー版です。
素材はリサイクルナイロン100%を使用しており、防風性とUPF40+のUVプロテクションを持ちます。
また、ちょっとした雨なら弾いてくれる撥水性も備えているのも特徴です。
さすがPatagoniaですね。
対応サイズ | 64~112cm |
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素材 | リサイクルナイロン100% |
重さ | 113g |
【Montbell】WIC.パンツ Baby’s 80-90(#1105691)
ウイックロンを使用したパンツです。
特にキャリアの外に出る下半身の濡れや汗冷えに対し、高い速乾性が大きなメリットとなります。
化繊のベビー向けパンツは数が少なく、有力候補の一つです。
対応サイズ | 80cm,90cm |
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素材 | ウイックロン(ポリエステル) |
重さ | 51g |
まとめ
子供を背負って山に出かける際のウェアについていろいろ考えてみましたが、基本は大人と同じ事に注意すれば良い事が分かりました。
また、子供、特にベビーの化繊ウェアが少なく、探すのに苦労します。
モンベル、パタゴニア、ノース当たりは優秀で80cm台のウェアの取り揃えが豊富だったので、内もここから選ぶことになるでしょう。
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