夏の登山では、動きやすく快適なトレッキングパンツを選びたいですよね。
ロング丈なら足元を岩や木の枝から保護できますが、次のような悩みを感じたことはありませんか?
- 普段着やジャージと何が違うの?
- 各モデルにはどんな違いがあるの?
- 何を基準に選べばよいの?
- 登山中、脚が動かしにくくて直ぐ疲れる…
- 腰や股間、脚まわりが蒸れて不快…
トレッキングパンツは、生地の種類やデザインによって履き心地が大きく変わります。
そこで今回は、快適に登山を楽しむためのトレッキングパンツの選び方を詳しく解説し、歩きやすさや蒸れにくさに注目したおすすめロング丈モデルを5つ紹介します!
おすすめの トレッキング パンツ5選 | おすすめポイント |
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![]() 【パタゴニア】 RPSロック ・パンツ | クライミングでの動きやすさを重視して設計されたパンツ。 耐久性も高く、ハイキングからクライミングまで幅広い登山で活躍します! 詳しく見る |
![]() 【パタゴニア】 クアンダリー ・パンツ | 立体カットや2WAY調整で、歩きやすさを重視したパンツ。 落ち着いたデザインでタウンユースもOK! 詳しく見る |
![]() 【ミレー】 ブリーズメッシュパンツ | メッシュ生地により通気性に優れるパンツ。 ストレッチ性やカッティングも配慮されており、歩きやすいさも良好! 詳しく見る |
![]() 【ファイントラック】 クロノパンツ | 徹底的に通気性にこだわったパンツ。 ポリエステル生地とリンクベントにより、通常の2倍以上の通気性を確保! 詳しく見る |
![]() 【ファイントラック】 カミノパンツ | 動きやすさ、通気性、耐久性、防風性の全部取りを狙ったパンツ。 秋から春の高山や岩稜帯で活躍します! 詳しく見る |
・トレッキングパンツの機能性
・生地の種類と特徴
・トレッキングパンツの主なデザインと縫製
・おすすめトレッキングパンツの特徴
トレッキングパンツと普段着の違いは機能性
普段着の場合、TPOやファッション性の良さを優先した生地や縫製、デザインとなっています。
例えば、Gパンの場合はカジュアルさを演出したり、幅広いシャツやジャケットと相性よく着こなすのに向いています。スラックスはビジネスシーンで相手に誠実な印象を与えるのに向いているといった具合です。
一方、トレッキングパンツの目的は、山の過酷な環境で登山者に快適さを提供することです。
これら快適さをまとめて機能性と呼びます。
- 蒸れにくさ
- 歩きやすさ
- 防風性の高さ
- 耐久性の高さ
トレッキングパンツを選ぶ際はこれらの機能性が、自分の用途や体形、体質に合っているか確認する事が重要です。
トレッキングパンツの選び方
トレッキングパンツの機能性は、生地の種類やデザインによって変わります。
各機能性を確保するための、生地の種類やデザインについて説明します。
機能性 | 生地の種類 | デザイン・縫製 |
---|---|---|
やすさ | 歩きナイロン | 自分の身体にフィットしたデザインか 立体カット 各部の調整範囲が広い |
にくさ | 蒸れポリエステル | ベンチレーションがある 薄手生地 |
耐久性の高さ | ナイロン | お尻や膝を補強している ダブルステッチで補強されている |
防風性の高さ | ナイロン | 厚手生地 |
デザインや縫製、ストレッチ性が良く、歩きやすいか

デザインや裁縫が身体に合っていないと、余計な体力を消費します。
自分の体形とパンツのデザインが合っているか確認してください。
最近では、メーカー公式サイトで自分の適正サイズを分析できます。
特にパタゴニアの適正サイズ診断は自分も何度か使用しましたが、一度もサイズ調整や返品をしておらず、正確性が高いと感じています。
オンラインで購入する場合は、各社のサイズ診断ページを活用してください。
ナイロン生地は歩きやすさ重視の方向き!
歩きやすさ重視なら、伸縮性に優れるナイロン生地のトレッキングパンツがおすすめです。
ナイロン生地の | メリットナイロン生地のデメリット |
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伸縮性が高い 耐摩耗性が高い 防風性が高い 吸水性に優れる | ポリエステルより通気性、速乾性が劣る 乾燥機や火器の熱で変形する可能性がある 静電気が起こりやすい 紫外線に弱い |
特に乾燥機の熱や紫外線の影響に配慮してください。
パンツを長持ちさせるため、洗濯ラベルに従うことが重要です。
歩きやすい縫製、デザイン
歩きやすさに大きく影響するのが、縫製、デザインです。
わずかなデザインの違いで、登山中の快適さや疲れ具合が大きく変わります。
- 立体カット(立体裁断)
型を人の体に当てて設計する方法です。
立体カットのパンツは、身体とのゆとり感やフィット感が良く、歩行を妨げません。 - 各部の調整範囲や手段が多い
腰回りや裾を自分の身体に合わせて調整することで、生地が引っ掛かったり、パンツのずり下がりを気にせず歩けます。

提供:パタゴニア
上記に挙げた項目以外にも、各メーカー独自のデザインや工夫が施されている物があります。
公式サイトを確認したり、試着して確かめてみるのがおすすめです。
歩きやすさを確認するポイント
- 股下の長さ
丈が余っていないか、短すぎないか - 太ももの太さ
太もも部分がキツすぎないか。特にハードな山に登る方は太くなりがちなので注意。 - ウェストサイズ
腰回りが余り過ぎていないか。
登山中にずり落ちて来ると、転倒や滑落事故に繋がります。 - ヒップサイズ
ヒップサイズがフィットしていると、ストレッチ性が向上し、歩きやすくなります。 - 生地のストレッチ性
ナイロン生地のパンツは伸縮性や耐摩耗性が良く歩きやすい。 - デザイン
立体カットの有無や調整範囲や手段の多いものは身体に合いやすく歩きやすい。
蒸れを防ぐため、吸水性、速乾性、通気性をチェック!

身体の蒸れを防ぐためには、肌とパンツの間の湿度と温度をコントロールすることが重要です。
吸水性、速乾性、通気性の良いトレッキングパンツを選ぶことで、蒸れを防げます。
ポリエステル生地のトレッキングパンツで蒸れを防ぐ
蒸れにくさを重視するなら、通気性、速乾性に優れるポリエステル生地のトレッキングパンツがおすすめです。
ポリエステル生地のメリット | ポリエステル生地のデメリット |
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速乾性、通気性に優れる 紫外線や熱に強い | ナイロンより吸水性が劣る ナイロンより耐摩耗性が低い 静電気が起こりやすい 汚れが目立ちやすい |
ポリエステル生地のデメリットとして、汚れが目立ちやすい点が挙げられます。
例えば、登山中に付着する、泥汚れや汗シミなどです。
対策として、下山後すぐに汚れを軽く落としておく、帰宅後すぐ洗濯する、撥水加工のモデルを選ぶなどの工夫がおすすめです。
蒸れを防ぐ縫製、デザイン
トレッキングパンツの通気性は、デザインからも大きな影響を受けます。
- ベンチレーションの有無
トレッキングパンツの場合、主に太ももの外側に取り付けられています。
ジッパーの開け閉めで通気性をコントロールすることが可能です。 - 生地の厚み
生地が薄ければ、その分通気性が向上します。 - サイズが適切か
腰やお尻周りがタイトすぎると、空気循環が悪くなり、湿気が籠りやすくなります。

提供:ファイントラック
蒸れを防ぐためにチェックするポイント
- 生地
ポリエステル生地のパンツは通気性、速乾性が良い - デザイン
ベンチレーションの有無を確認する。 - 適切なサイズか
適切なサイズを選び、パンツ内の湿気を逃がす。 - 生地の厚さ
薄手のパンツを使うことで、通気性を向上できる。
防風性があり、風や汗で冷えないか

森林限界を超えるような標高の高い山では、強風に直接さらされることが多くなります。
標高が上がると気温が低下しますが、それに加えて登山中の寒さを左右する大きな要因が「風」です。
標高による気温差に加えてもう一つ寒さを生む気象要因が、風です。
引用:finetrack
無風のときに比べ、風速1mの風が吹くと体感温度は1度下がるといわれています。
たとえば、風速5mなら5℃の低下になり、夏山であっても低体温症のリスクが生じることも。
強風時はレインウェアを羽織って対策することもできますが、いちいち着脱するのは手間がかかるもの。
そこで、トレッキングパンツ自体に防風性が備わっていると、風による体温低下を防ぎ、快適に登山を続けることができます。
防風性と通気性を両立したパンツを探すポイント
ナイロン製のトレッキングパンツは、防風性が高いのが特徴です。
しかし、防風性を重視しすぎると通気性が損なわれ、蒸れやすくなるというデメリットにも注意してください。
- 生地や素材の確認
防風、通気性の良いオリジナル素材を使っている、薄手の生地を使っているなど。 - 縫製の確認
ベンチレーションや、コンバーチブルタイプのパンツは通気の調整がしやすい。
耐久性が十分か
トレッキングパンツは、岩や枝などと良く擦れます。
特に、裾、膝、お尻はダメージを受けやすい箇所です。
- ゴーロ帯で岩の間に脚を挟んでしまった。
⇒裾や膝の擦れ - 大きい岩やステップから降りるとき、お尻をついてしまう。
⇒お尻部分の擦れ - 藪漕ぎを行う。
⇒木の枝による引っ掛かり、ほつれ - クライミングで膝をついてしまう。
⇒膝の擦れ
耐久性の高さを確認するポイント
- 生地
ナイロンなど耐摩耗性が高い生地を採用しているか。 - 縫製
ダブルステッチなど、縫い目がほつれにくい工夫がされているか。
膝やお尻などの擦れやすい部分を、追加の生地で補強しているモデルか。

おすすめのトレッキングパンツ5選
おすすめの トレッキングパンツ5選 | 素材 | 生地の厚さ | 重さ |
---|---|---|---|
![]() 【パタゴニア】 RPSロック・パンツ 詳しく見る | リサイクル・ナイロン96% ポリウレタン4% | 薄手 | メンズ:339g |
![]() 【パタゴニア】 クアンダリー・パンツ 詳しく見る | リサイクル・ナイロン96% ポリウレタン4% | 薄手 | メンズ:309g ウィメンズ:275g |
![]() 【ミレー】 ブリーズメッシュパンツ 詳しく見る | ポリエステル94% ポリウレタン6% | 薄手 | メンズ:290g ウィメンズ:- |
![]() 【ファイントラック】 クロノパンツ 詳しく見る | ポリエステル100% | 薄手 | メンズ:265g ウィメンズ:235g |
![]() 【ファイントラック】 カミノパンツ 詳しく見る | ナイロン100% | 薄手 | メンズ:345g ウィメンズ:300g |
【パタゴニア】RPSロック・パンツ

素材 | リサイクル・ナイロン96% ポリウレタン4% |
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厚さ | 薄手 |
重さ | メンズ:339g ウィメンズ:- |
動きやすさを重視したい方におすすめなのが、RPSロック・パンツです。
立体カットや高い伸縮性により、脚回りの動きやすさを追求したデザインである点に加え、耐久性も高くハードに使い倒せます。
自分はクライミング、ハイキング、タウンユースと様々なシーンで愛用しています。
(使い勝手が良すぎて、色違いを3着持っています。)
動きやすさを重視する方におすすめな1着です。

- クライミング専用設計で、脚回りの可動域が広い。
- 岩への擦れに強く、耐久性が高い。
- トレッキングからクライミングまで、アウトドアで幅広く使える。
【パタゴニア】クアンダリー・パンツ

素材 | リサイクル・ナイロン96% ポリウレタン4% |
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厚さ | 薄手 |
重さ | メンズ:309g ウィメンズ:275g |
クアンダリー・パンツは、薄手で伸縮性の高いナイロン素材を採用し、歩きやすさと通気性を兼ね備えた軽量トレッキングパンツです。
膝裏の立体カットにより足の動きを妨げず、岩場の多いトレイルや急登でも快適に行動できます。
ウエスト部分はベルトとドローコードの2WAY調整が可能。
- ハイキングや日帰り登山はベルト
ベルトを使用すればウエストをしっかり固定でき、パンツがずり下がる心配がありません。 - クライミングや縦走時はドローコード
ドローコードを使えば、ウエスト周りをすっきりさせて軽量化でき、ハーネスの装着もスムーズです。
大型ザックのウエストベルトと、干渉する心配もありません。
シンプルで落ち着いたデザインのため、普段着や仕事着としても使えます。
アウトドアだけでなく、ちょっとしたお出かけや旅行、仕事着でも違和感なく使えるのは、大きなメリットと言えるでしょう。
軽量かつ調整範囲や用途が広いので、これから登山を始める方や、夏の高山で軽快に行動したい方に特におすすめ。
- 動きやすい生地とデザインにより、歩きやすい。
- ベルト、ドローコードの2WAY調整が可能。
- デザインがシンプルで、普段着や仕事着にも向いている。
【ミレー】ブリーズメッシュパンツ
素材 | ポリエステル94% ポリウレタン6% |
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厚さ | 薄手 |
重さ | メンズ:290g ウィメンズ:- |
ブリーズメッシュパンツは、通気性に優れた薄手のトレッキングパンツです。
メッシュ構造の生地がウェア内の湿気を素早く排出し、蒸れを防ぎます。
適度なストレッチ性と動きやすいカッティングにより歩きやすく、長時間の登山でも快適な履き心地を実現しています。
外側のメッシュパターンは目立ちにくく、シンプルなデザインなので普段着としても活用可能。
スポーツミックスコーデに取り入れたり、夏場のリラックスウェアとするのもおすすめです。
真夏の登山はもちろん、晩春や初秋の暑い時期にも活躍する一着です。

提供:ミレー
- 薄手のメッシュ生地により、通気性に優れる。
- ストレッチ性やカッティングにより、歩きやすさも確保されている。
- メッシュは目立ちにくく、普段着やリラックスウェアにも向いている。
【ファイントラック】クロノパンツ
素材 | ポリエステル100% |
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厚さ | 薄手 |
重さ | メンズ:265g ウィメンズ:235g |
クロノパンツは、徹底的に通気性にこだわりたい方におすすめです。
ポリエステル100%の生地に加え、太もも部両サイドにリンクベントと呼ばれるベンチレーションが付いており、通常のトレッキングパンツと比べて、2倍以上の通気性を確保しています。
肌側の生地はメッシュ状のパターンとなっており、汗で肌に密着しない工夫が施されています。
その通気性の高さは、他の多くの登山者から高い評価を受けています。
下半身の蒸れにお困っている滝汗登山家の皆さん、是非クロノパンツを検討してみて下さい。
最近、夏用登山パンツを新調した。ファイントラックのクロノパンツ。通気性2倍を謳っているだけあり、暑苦しさは感じない。劣化しやすいポリウレタンを使用していないこと、ポケットがジッパーで閉じれること、あたりが決め手。 pic.twitter.com/XP1GpsdaUS
— ゆうき@長期投資&UL登山 (@yt94) July 29, 2024
トレッキングパンツは、消耗品だから高いの買うのはもったいないと思ってるけど、真夏は別だわ…
— あるぺしろたん (@alpeshirotan) July 8, 2023
暑い環境で最高に快適なズボン、ファイントラックのクロノパンツ!
耐久性がないのは弱点だが、夏の快適性において、こいつを超えるズボンを知らない。https://t.co/8gPfDD1qX8 pic.twitter.com/AWAPoDLEc3
- ポリエステル100%とリンクベントで、高い通気性を備えたパンツ。
- メッシュ状のパターンの肌側生地により、汗で肌に張り付かない。
- 立体デザインやテーパードデザインにより、動きやすさにも配慮されている。
【ファイントラック】カミノパンツ
素材 | ナイロン100% |
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厚さ | 薄手 |
重さ | メンズ:345g ウィメンズ:300g |
動きやすさや耐久性は欲しい、でも通気性も妥協したくないという方におすすめのトレッキングパンツです。
立体的なカッティング、足さばきを妨げないテーパードデザイン、縦横に伸縮性を持たせた生地加工により、高い運動性が大きな特徴です。
クロノパンツ同様リンクベントを備えており、オーバーヒート時の通気性も十分確保されています。
高密度にナイロンを編み込むことで、高い耐摩耗性、防風性も備えており、岩稜帯やクライミングでも擦れやほつれ、風による冷えを気にすることなく行動に集中出来る点もポイント。
春から秋にかけて、アルプスなどの高山や岩稜歩行、クライミングで活躍するパンツです。
- ナイロン100%とリンクベントの組み合わせで、動きやすさ、耐久性、通気性を兼ね備えたパンツ。
- 繊維密度が高く防風性も定評あり。
- 春~秋の幅広いシーズンに対応可。
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