暑い日の登山でも、快適に過ごしたいと考える登山者は多いと思います。
そこで重要となるのが、ベースレイヤーの選びです。
汗を素早く吸収・発散し、体温調整を助けるベースレイヤーを選ぶことで、終始快適な状態で登山を楽しめます。
一方、ベースレイヤー選びを間違えると、快適性を損なうだけでなく、汗冷えや肌トラブルを引き起こし低体温症や凍傷のリスクにさらされます。
しかしながら、以下の様な悩みを持つ方も多いと思います。
- ベースレイヤーの役割って何?
- どんな生地を選べばよいか
- 選ぶ基準にはどんなものが有るか
- そもそもベースレイヤーって何?
そこで今回はベースレイヤーの役割や選び方を詳しく解説し、自分が使っている物を含めたおすすめのベースレイヤー5選を紹介します。
正しい知識を身につけて、自分に合ったベースレイヤーを選び、快適で充実した夏山登山を楽しみましょう!
・初めて登山用のベースレイヤーを選ぶ人
・ベースレイヤーを選ぶ際の押さえておきたいポイントが知りたい人
・快適に過ごせるベースレイヤーを探している人
レイヤリングとベースレイヤー
登山中の快適さについて
登山中は以下の様々な条件によって、快適さが大きく変化します。
- 標高による気温の変化
標高が上がるにつれ気温は低下します。
一般的には100mが上がるごとに、気温が0.6℃低下し、冷え込みに対する備えが必要です。 - 天候による濡れ、体感温度の変化
雨で濡れると、渇く際に身体から熱を奪う(気化熱)ため、体温が低下します。
また、風速1m/sごとに体感気温も1℃低下します。 - 時間帯による気温の変化
日中と比較して、夏山でも夜間や朝方は10℃程度気温が低下します。 - 汗による不快感、体温の変化
雨同様、汗が気化することで、体温を奪います。
また、汗によるベタ付きや臭いも、快適さを損なうポイントです。
ベースレイヤーは、こうした快適性の変化に対応する必要があります。
レイヤリングの考え方
登山ではウェアを重ね着(レイヤリング)することで、前述の不快感の対策を行います。
登山用のウェアは大きく分けて、ベースレイヤー、ミドルレイヤー(インサレーション)、アウター(シェルジャケット)の3つに分類されます。
- ベースレイヤー
直接肌に当たるウェア。
山行中の快適さに最も重要で、速乾性と体温調節機能に加え、防臭機能や肌ざわりが重要となります。 - ミドルレイヤー
体温の保温が主な役割のウェアでインサレーションとも呼ばれます。
行動中は濡れに強い化繊ウェア、停滞中は軽量で保温性の高いダウン製品がおすすめ。 - アウター
雨や風、雪などの外部要因から身体を守るウェア。
夏山ではレインウェアが活用されます。
夏山や無雪期の登山では、ベースレイヤーのみで行動することが多く、着用時間の長いベースレイヤーには、特に機能性が求められます。
ベースレイヤーの役割
肌をドライに保つ
ベースレイヤーの最も重要な役割は、肌をドライに保ち体温の低下を防ぐことです。
登山中、身体を濡らさないことは登山の大原則です。
身体の濡れと、風や気温の低下などが重なると、体温が急激に奪われ低体温症に陥るリスクが有ります。
登山中は避けたい身体の濡れですが、場合によっては避けられない事が有ります。
- 行動中にかいた汗
標高が低い場所や急登では汗をかきやすく、特に夏場は発汗量が多くなる為注意が必要です。 - 雨や霧
天候不良などで濡れてしまう場合が有ります。 - 夜露
朝夕に岩に座ったり草木に触れると、ウェアが夜露で濡れることが有ります。 - 沢や滝のそば
沢を徒渉したり、滝のそばを通りがかった際に水しぶきが掛かることが有ります。
こうした避けられない身体の濡れに対して活躍するのが、ベースレイヤーの速乾性です。
速乾性の高いベースレイヤーを着用することで、以下の効果が期待できます。
- 多少の濡れても、すぐに水分を吸収・拡散し、体温低下を最小限に抑える。
- 地肌を乾いた状態に保つことで肌のべたつきを抑え、登山中快適に過ごせる。
体温の調整
晴れた日の夏山登山では、多くの場合ベースレイヤーのみで行動します。
このため、以下のような体温調節機能が求められます。
- 運動中の熱気を逃がす
汗を素早く吸収・拡散することで身体から熱を放出します。 - 休憩中の体温低下を抑える
前述の通り、速乾性により休憩中の汗冷えを防ぎ、身体の体温低下を軽減します。
このように、身体の急激な温度変化を防ぎ、体温を保つのがベースレイヤーの役割の一つです。
防臭効果
ベースレイヤーは肌に直接当たるため、防臭効果も押さえておくポイントの一つです。
汗や皮脂がベースレイヤーの繊維に染み込み、雑菌が繁殖すると嫌な臭いの原因となります。
特に次の様な山行では、臭いが問題となります。
- 縦走などの長期山行
連泊の長期山行では、ベースレイヤーに染み込んだ汗の臭いが、テントや小屋に広がってしまうことがある。 - 公共交通機関での山行
帰りの電車やバスで周りに臭いが広がってしまう - デート山行
パートナーに嫌な臭いを嗅がれてしまう。
一方、生地や繊維の特性により、防臭効果が高いベースレイヤーもあります。
例えば、後述するメリノウールを使ったベースレイヤーは、繊維に湿気を吸着させ、防臭効果を発揮します。
紫外線からの保護
登山ウェアの重要な役割の一つが、紫外線から肌を守ることです。
紫外線量は標高が1000m上がるごとに約10%増加すると言われており、特に夏山登山では紫外線対策が欠かせません。
肌が直接日差しに晒されると日焼けだけでなく、疲労感が増すことや、長期的にはシミやシワなど皮膚トラブルにつながります。
夏山登山では、ベースレイヤー1枚で行動する場面が多くなります。
そのため、「UPF」(紫外線保護指数)が高い生地や、密度の高い織り方の生地を採用した紫外線保護機能のあるベースレイヤーを選ぶことが非常に重要です。
標高2000m以上の場所へ登山に行く場合は、日焼けを防ぐ観点からも長袖のベースレイヤーがおすすめです。
長袖を選ぶことで、腕だけでなく肩や手頸周りの日焼けも防げます。
ベースレイヤーの選び方
生地の素材
ベースレイヤーに主に使われる生地は化学繊維(化繊)とメリノウールです。
それぞれ特徴が異なり、条件によって有利/不利が異なります。
化繊とメリノウールの違いと特徴は次の通りです。
特徴 | 化繊 | メリノウール |
---|---|---|
速乾性と保温性 | 速乾性が良いが冷えやすい | 乾くのは遅いが汗冷えし難い |
防臭効果 | 臭いが気になる物もある | 高い |
肌ざわり | ツルツルしている | 柔らかく、すべすべしている 質感が良い |
価格帯 | 比較的安価 | 高価 |
メリノウール
メリノ種の羊から取れるウール素材です。
メリノウールの生地の主なメリットを以下に示します。
- 肌ざわり
- 吸湿性が高い
- 保温性が高い
- 防臭効果がある
通常のウール素材の繊維径は24μm〜40μm。
一方で、メリノウールは15.5μm〜24μmと通常のウール素材と比べて細く、柔らかく優しい肌ざわりであるのが特徴です。
空気を保持しやすく保温性が高い一方、吸湿性にも優れており汗蒸れを外に逃がし不快感を抑える効果があります。
また、ウール繊維自体が吸湿するため、防臭効果も期待できます。
外側は鱗片(スケール)に覆われており薄い透明なクチクラ膜(キューティクル)で包まれています。
提供:C-one 冬だけでなく年中着られるウールは 消臭機能や吸放湿性を備えた多機能素材
キューティクルは水をはじき、温度によって開いたり閉じたりするスケールの働きがあります。
また内側の皮質部(クリンプ)は、水分を吸湿する性質をもち空気を含む作用があります。
一方、以下の点に注意が必要です。
- 希少素材のため高価である
- 天然素材で虫食いが起こる
メリノウールのベースレイヤーは、質感や調温調湿性能を重視する方におすすめです。
春秋や連泊の縦走など、寒暖差の激しい登山や臭いが気になる登山で活躍します。
化学繊維
化繊のメリットは以下の通りです。
- 速乾性が高い
- 耐久性が高い
- 安価である
化学繊維を代表するポリエステルは、繊維内に水分が入りにくく生地自体が保水しないため、速乾性が高い素材です。
また耐摩耗性が高く、ザックや岩、枝との擦れに強いのが特徴です。
一方、デメリットは以下の通りです。
- 肌ざわりはメリノウールに劣る
- 汚れや臭い移りしやすい
- 化学繊維アレルギーの原因となる
ポリエステルは皮脂や汗を吸着しやすく、汚れや臭いが落ちにくい特性があります。
以上から、化学繊維のベースレイヤーは、汗を多量にかく登山や、沢、滝沿いなどの汗や水しぶきが掛かるシーンで活躍します。
生地を選ぶ際の注意点
登山用ウェア、特にベースレイヤーを選ぶ際、基本的に綿(コットン)生地の物を選んではいけません。
理由としては以下の通りです。
- 汗や雨で濡れると乾きにくい
- 濡れた綿生地が身体に張り付き、風に吹かれると体温が急激に低下する。
例えばビールや缶ジュースを冷やす時、濡れたキッチンペーパーを巻いて冷蔵庫に入れると早く冷えます。
綿生地のベースレイヤーが濡れると、上記と同じ現象が登山中に起こり、大変危険です。
登山用のベースレイヤーには綿生地を避け、化学繊維もしくはメリノウールを選ぶのがおすすめです。
生地の厚さ
ベースレイヤーの生地の厚さは次の通りです。
- 薄手(ライトウェイト)
通気性や速乾性に優れ、夏の登山や、気温が高い日の春、秋の登山に適しています。 - 中厚手(ミッドウェイト)
気温の低い初春や晩秋、厳冬期の国内の冬山登山などで活躍します。 - 厚手、極厚手(サーマルウェイト、エクスペディション)
国内厳冬期でも特に北海道などの非常に気温の低い地域や極地、高所登山で活躍します。
同じベースレイヤーのシリーズでも、生地厚が異なる場合が有るので、注意してください。
夏山登山で使用する前提であれば薄手の生地厚で充分対応できます。
朝晩の冷え込む時間帯などは、ミドルレイヤーやアウターを重ね着することで対応可能です。
肌ざわりの良さ
ベースレイヤー地肌に接するウェアのため、肌ざわりも重要なポイントです。
肌ざわりを決める指標は前述の生地素材に加えて、デザインやステッチ(縫い目)の縫製でも変わってきます。
例えば、以下の様な工夫が見られます。
- ショルダー頂上部にステッチが来ないよう、1枚生地で成形されている。
- 肌側のステッチは凹凸が出ないよう、縫い目の高さを低く平らに作っている。
- 肌側のステッチを丸く成形し、肌との摩擦を低くしている。
- 首元にタグをつけない。
夏山登山用のおすすめベースレイヤー5選
おすすめの ベースレイヤー | 【パタゴニア】 ロングスリーブ・キャプリーン・クール・トレイル・シャツ | 【パタゴニア】 ロングスリーブ・キャプリーン・クール・ライトウェイト・シャツ | 【and wander】 power dry jersey raglan LS T | 【ice breaker】 メリノ 150 ロングスリーブ ポケット ティー | 【スマートウール】 クラシックオールシーズンメリノベースレイヤー |
---|---|---|---|---|---|
素材 | リサイクル・ポリエステル70% ナイア・リニュー(木材パルプと再生プラスチック)30% | ポリエステル100% | ポリエステル100% | ウール100%(メリノウール) | ウール88%、ナイロン12% |
生地の厚さ | 薄手 | 薄手 | 薄手 | 薄手 | 薄手 |
重さ | メンズ:159g ウィメンズ:133g | メンズ:94g ウィメンズ:- | 250g | – | 170g |
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【パタゴニア】ロングスリーブ・キャプリーン・クール・トレイル・シャツ
素材 | リサイクル・ポリエステル70% ナイア・リニュー(木材パルプと再生プラスチック)30% |
---|---|
厚さ | 薄手 |
重さ | メンズ:159g ウィメンズ:133g |
主な特徴
- 快適な肌ざわり
生地は100%化学繊維ながら、コットンに似た柔らかな質感で、化学繊維特有のツルツル感が苦手な方でも違和感なく着用できます。 - 体温調整機能の優秀さ
薄手で軽量ながら、汗抜けと保温性のバランスが絶妙。
夏山特有の寒暖差にも対応可能で、朝の10℃台から日中の30℃近い暑さまで快適に過ごせます。 - 汎用性の高さ
1着で幅広い季節、気温に対応できるため、春から秋にかけての登山や縦走登山で活躍します。
実際に使ってみた感想
自分も夏の縦走登山で愛用しています。
たとえば、北アルプスの稜線を歩く際、朝の涼しい時間帯は程よく保温され、日中の強い直射日光の下でも汗を素早く逃がしてくれるため、肌がベタつきませんでした。
こんな方におすすめ
- 初めてベースレイヤーを購入する方
- 着心地の良さや快適性を重視したベースレイヤーを探している方
- 春から秋にかけての登山や、縦走登山で使える1着を探している方
【パタゴニア】ロングスリーブ・キャプリーン・クール・ライトウェイト・シャツ
素材 | ポリエステル100% |
---|---|
厚さ | 薄手 |
重さ | メンズ:94g ウィメンズ:- |
主な特徴
- 速乾性と吸湿発散性に優れた加工と素材
生地は100%ポリエステルでツルツルしています。
地肌側の面は四角のパターンが切ってあり、速乾性と吸湿発散性に優れているのが特徴です。 - 防臭加工がされている
ミドリ・バイオソフトや、ハイキュ・ミント防臭加工により、臭いを抑える工夫が施されています。 - 激しいアクティビティ向き
前述のクール・トレイル・シャツより生地の質感がひんやりしており、放熱重視で設計されているので、激しいアクティビティ向きのシャツとなっています。
実際に使ってみた感想
主に気温が上がりやすい晩春のハイキングやワンデーのスピードハイクなどで使用しています。
クール・トレイル・シャツより生地感が冷たいので歩き出しの際若干の寒さを感じますが、心拍数が上がっても体温が上がりすぎず、しっかり放熱してくれる感じがします。
気になる点を挙げると、生地の汚れです。
6年ほど使用しましたが、背中部分に黒いシミが付いてしまいました。
防臭効果の高さから一時期は縦走でも使用し、汚れたまま長時間着ていた結果、汚れが定着してしまった可能性があります。
こんな方におすすめ
- トレイルランやスピードハイクなどのアクティビティを志向する方
- 暑がり、汗っかきな方
- ひんやりした生地感のベースレイヤーを探している方
- 防臭効果の高いベースレイヤーを探している方
\ウィメンズモデルは半袖のみです!/
【and wander】power dry jersey raglan LS T
素材 | ポリエステル100% |
---|---|
厚さ | 薄手 |
重さ | 250g |
主な特徴
- 吸湿速乾性能に優れる
生地に使用されているPOLARTEC社のPOWER DRYは、肌側の吸水層と外側の拡散蒸発層の2層で構成されています。これにより、効率的に汗を吸収発散させ、皮膚を常にドライに保ちます。 - 防臭効果の高さ
分子レベルで繊維に臭いの原因物質を吸着させるデオドラントステッチを採用しています。
繊維で臭いの原因物質を抑え、洗濯することで繰り返し防臭効果を得られます。 - ゆったりした着心地
比較的緩めに設計されています。
長時間の山行や数日にわたる縦走などでも、肌ざわりや着心地にこだわりたい方におすすめです。
実際に使ってみた感想
パタゴニアのキャプリーン・クール・ライトウェイトやクール・トレイルと比べて、重たく感じます。
しかしながら、ゆったりとした着心地や肌さわりの良さ、ポーラテックによる強力な吸湿速乾性能と非常にパフォーマンスの高い1着です。
縦走からワンデーのハイキングまで幅広く使用可能で、高機能なベースレイヤーを探している方におすすめです。
ステッチはボリューム感があり丸く肉付けされていますが、引っ掛かりはなく、滑らかに仕上がっています。
シルエットがゆったりしているのでステッチ部が気になりにくいのも、影響していると思います。
ステッチぶがしっかり縫い付けられているので、ハードに使用していますが、ほつれは起きていません。
また、背面腰部にポケットが付いています。
基本はザックを背負っているためあまり使いませんが、山小屋やテント場で過ごす際に便利です。
こんな方におすすめ
- 機能性の高いベースレイヤーを探している方
- 着心地の良さや快適性を重視したベースレイヤーを探している方
- ゆったりしたベースレイヤーを探している方
【ice breaker】メリノ 150 ロングスリーブ ポケット ティー
素材 | ウール100%(メリノウール) |
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厚さ | 薄手 |
重さ | – |
主な特徴
- 肌ざわり、着心地の良さ
生地は100%のメルノウールとなっており、肌ざわりと着心地の良さが最大の特徴です。 - 調温調湿機能に優れる
生地重さが150g/m2となっており、熱の保持と放出のバランスが良いのが特徴です。
また、メリノウールは内側の皮質部(クリンプ)が開閉する事で、体表面の湿度を適切に保ちます。 - 汎用性が高い
ちょっとした小物を入れるのに便利な胸ポケットが付いています。
着心地の良さや調温調湿機能と合わせて、普段着から登山シーンまで汎用性の高い1着です。
おすすめする理由
アイスブレイカーのベースレイヤーを妻が愛用しており、非常に高い質感に惹かれたことが主な理由です。
今回おすすめしているメリノ 150 ロングスリーブ ポケット ティーは、メリノウール100%であり、メリノウールの特徴である調温調湿機能や高い防臭効果を期待できる1着です。
気になる点は耐久性です。
妻の使用しているテックライト ロングスリーブですが、縦走で長時間日光に当てた際に肩部が日焼けで色抜けしてしまいました。
メリノウールは化学繊維より耐久性が低いのがデメリットです。
今回紹介している150 ロングスリーブ ポケット ティーは、100%メリノウールとなっており紫外線、洗濯による色抜けや、ザックや岩とのスレ、虫による穴あきへの影響が気になります。
こんな方におすすめ
- 着心地に特にこだわったベースレイヤーを探している方
- 登山中の寒さ暑さに幅広く対応できるベースレイヤーを探している方
- 街着~登山まで、どこでも使えるベースレイヤーを探している方
【スマートウール】クラシックオールシーズンメリノベースレイヤー
素材 | ウール88%(メリノウール) ナイロン12% |
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厚さ | 薄手 |
重さ | 170g |
主な特徴
- 質感、防臭効果に耐久性をプラス
生地には88%のメルノウールと12%のナイロンを使用しており、メリノウールの特徴である質感の高さや防臭効果を持ちながら、ナイロンの耐久性の高さを合わせ持っています。 - スリムフィットでフィット感が高い
フィット感の高いシルエットで、裾や袖が岩や木に引っ掛かりにくくなっています。 - 幅広いシーズン使用出来る生地の厚さ
生地の重さは150g/m2となっています。薄手の生地ではあるものの、初春~晩秋にかけて幅広いシーズン使用できるののが特徴です。
おすすめする理由
メリノウールの着心地の良さと化繊の耐久性を併せ持っている点が最大のおすすめポイントです。
クラシックオールシーズンメリノベースレイヤーにはコアスパン技術が採用されており、化繊の芯材にメリノウールを混紡しています。
これにより、メリノウールの質感を保ちながら、化繊の強度や速乾性、吸湿性も確保できます。
ポリエステル芯糸の周りをコットンで包みこんだ芯鞘構造糸。
提供:モンベル
コットンの風合いを持ちながらも、コットンに比べて優れた耐摩耗強度と速乾性を実現。
シワができにくく、洗濯後もすぐに乾くので、旅行やキャンプなどで幅広く活躍するシャツやパンツに採用しています。
こんな方におすすめ
- メリノウールのメリットと化繊のメリット両方を併せ持つベースレイヤーを探している方
- フィット感のよいベースレイヤーを探している方
- 幅広いシーズン使えるベースレイヤーを探している方
まとめ
今回は夏山登山用ベースレイヤーの役割と選び方、おすすめモデル5選を紹介しました。
ベースレイヤーの役割は次の通りです。
- 登山中に肌をドライに保ち、体温や快適性の低下を防ぐ
- 身体の急激な温度変化を防ぎ、体温を一定に保つ
- 登山後の移動や宿泊地での悪臭を防ぐ
- 高い標高での強力な紫外線から地肌を守る
また、ベースレイヤーの選び方は以下の通りです。
- 耐久性や速乾性に優れる化学繊維や、肌ざわりや保温性、防臭効果に優れるメリノウールなどを使用したベースレイヤーを選ぶ
- 天候や季節に合わせた生地厚を選ぶ、夏山登山では薄手でOK
- 肌ざわりは、生地以外にもステッチやデザインでも大きく変わる
また、夏山登山用のベースレイヤーのおすすめモデルは以下の5つです。
- 【パタゴニア】ロングスリーブ・キャプリーン・クール・トレイル・シャツ
耐久性、機能性、着心地のバランスが良い。最初の1着目におすすめ。 - 【パタゴニア】ロングスリーブ・キャプリーン・クール・ライトウェイト・シャツ
心拍数が上がってもしっかり放熱してくれる。スピードハイクやトレイルラン向けのベースレイヤー。 - 【and wander】power dry jersey raglan LS T
着心地と速乾性能重視のベースレイヤー。ゆったりしたデザインを探している人におすすめ。 - 【ice breaker】メリノ 150 ロングスリーブ ポケット ティー
100%メリノウールのベースレイヤーで、着心地を重視したい方、普段着でも使いたい方におすすめ。 - 【スマートウール】クラシックオールシーズンメリノベースレイヤー
メリノウールと化繊が混紡されているベースレイヤー、両者のいいとこ取りをしたい方におすすめ。
登山用ベースレイヤーの選び方一つで、登山の快適性が大きく変わってきます。
また、夏山登山ではベースレイヤーの以外にも、様々な道具を活用することにより、快適に登山を楽しむことが出来ます。
今回の記事や、上記の生地も参考に、より快適に登山める装備を模索してみてはいかがでしょうか。
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