- ポータブル電源を選ぶ際の基準やチェック項目が分からない。
- アウトドア向きのポータブル電源を選ぶ時に、気を付けるポイントは?
- 電源のないキャンプサイトや車中泊で、ドライヤーや電気毛布を使いたい。
- 車中泊で電気ケトルやIHクッカーを使いたい。
電源がないキャンプサイトや登山、釣りの車中泊で、家電を使いたい人は多いと思います。
そんなときに役立つのがポータブル電源です。
しかし “どのくらいの容量が必要なのか” “どんな機種を選べば安心なのか” が分からず、購入を迷っている方も多いと思います。
そこで今回は、電気主任技術者の資格を持つ自動車部品設計エンジニアであり、登山歴10年以上の私が、ポータブル電源の選び方を解説します。
電気を専門に扱う立場から、ポータブル電源の仕様の意味や、選ぶ際の注意点、初心者がつまずきやすいポイントをお伝えします。
この記事で紹介する以下の8つのポイントを押さえることで、あなたのアウトドアスタイルに最適なポータブル電源の選び方が分かります。
- 定格出力(W):どんな家電が動かせるかを決める基準。
- バッテリー容量(Wh):家電の使用時間を見極める基準。
- 重量:年齢や用途で扱いやすさが変わる。
- 出力ポート:使いたい機器に合った出力ポートが付いているかを確認する。
- 充電:充電時の電力とポータブル電源の容量で充電時間が変化する。
- ポータブル電源の構造、種類:電極材や電解質で機能と安全性が変わる。
- 保管温度・使用温度:使用、保管温度範囲を超えると、爆発やバッテリー劣化に注意が必要となる。
- 防塵防水規格:IP保護等級をチェックし雨や砂埃に強いモデルを選ぶ。
アウトドア用のポータブル電源選びに迷っている方は、是非本記事を参考にして下さい!

本業は自動車電子部品の設計エンジニアで電気に関する知識には自信アリ!
定格出力(W):どんな家電が動かせるか?を決める基準

使いたい家電を動かせるかどうかは、ポータブル電源の定格出力と家電の消費電力で決まります。
定格出力(W):電源が供給できる電力
消費電力(W):家電が使う電力
自宅で、電子レンジ、エアコン、洗濯機を同時に動かしてブレーカーを落としてしまった経験がある方も多いと思います。
これは、 自宅のコンセントの定格出力<家電で使っている消費電力 の状態になり、安全装置が作動したためです。
ポータブル電源の定格出力(W)
> 家電の消費電力(W)の合計×1.25※
※※ポータブル電源のインバータ効率を80%と仮定
どれくらいの定格出力でどんな家電が使えるかについて、次の表に大まかにまとめました。

必要なポータブル電源の定格出力を具体的に見積もってみましょう。
例として、コタツに入りながらノートパソコンとポータブル冷蔵庫を動かす場合を考えてみます。
コタツ(約600W)、ノートPC(約70W)、電気ケトル(約1200W)を同時に動かす場合
家電の消費電力(W)の合計
=600W+70W+1200W
=1870W
ポータブル電源の定格出力(W)
>1870W×1.25
>約2340W
よって約2400W程度の定格出力を持つポータブル電源を選ぶ必要があります。
ただし、上記の例は、同時に機器を動かした場合に必要な定格出力です。
例の場合、電気ケトルを使用する場合はそれ以外の機器を停止すれば、概ね1000~1500W程度の定格出力のポータブル電源で、アウトドアで役立つ様々な機器が使用可能です。
出力(電力)と電流、電圧の関係
定格出力や消費電力はW(ワット)という単位で示され、電流(A)と電圧(V)の掛け算で決まります。
- 電流(A):電気の流れる量を示す。
家庭のコンセントの場合、20~40A程度の電流を流せるのが一般的。
スマホ充電などに使われるUSB-Aコネクタは1A~3A - 電圧(V):電気を押し出す力を示す。
家庭用コンセントは100V、USB-Aコネクタは5Vが一般的です。 - 電力(W):電流(A)×電圧(V)で示される。
一般的に家庭のコンセントは2000W~4000W、USB-Aコネクタは5~15Wまで出力が可能。
電圧条件が一致しても、家電の必要電流をポータブル電源が供給できなければ、家電は使えません。
バッテリー容量(Wh):各家電の使用時間を見極める基準

消費電力量:ある期間の消費電力の合計値
あるポータブル電源が、家電をどれくらいの時間動かせるかは、次の3点の要素で決まります。
- ポータブル電源のバッテリー容量
- 家電の消費電力
- 使用時間
- バッテリーの効率
ある一定期間の電気使用量の合計を消費電力”量”と呼び、Wh(ワットアワー)という単位で表されます。
消費電力量(Wh)
=家電の消費電力(W)×使用時間(h)
例えば、50Wの扇風機を1時間使う場合、その消費電力量は50W×1h=50Whとなります。
2時間使えば、50W×2=100Whです。
ポータブル電源の容量:消費電力量と損失、放電深度を加味して考える。
ポータブル電源の容量もWhで表されており、「何ワットの電気をどのくらいの時間使えるか」を示しています。
ポータブル電源の容量は、全て家電を動かすために使えるわけではありません。
損失と放電深度を加味して、容量を計算することが必要です。
ポータブル電源の必要容量(Wh)
> 消費電力量(Wh)×損失※×放電深度※
> 家電の消費電力(W)×使用時間(h)×1.18※×1.25※
※ポータブル電源の損失を85%,放電深度を80%と仮定
ポータブル冷蔵庫(約80W)とノートPC(約70W)を同時に5時間連続で動かす場合
家電の消費電力量(Wh)の合計
=(80W+70W)×5h
=750Wh
ポータブル電源の定格出力(W)
>750Wh×1.18×1.25
>約1110Wh
よって約1200Wh程度のバッテリー容量を持つポータブル電源を選ぶ必要があります。
損失
バッテリーが充電/放電する際、回路の抵抗での熱や、直流⇔交流変換での損失として、電力の一部が消費されます。
放電で得られた電気量と充電に要した電気量の比(充電/放電効率)は、80%-90% と比較的電気ロスが小さいため、電力貯蔵用途にも適している。
引用元:Wikipedia
放電深度
ポータブル電源の容量を何割使っているかを示す指標です。
1000Whのポータブル電源の残容量が600Whであれば、放電深度は40%となります。
ポータブル電源の放電深度が100%の完全放電に達すると、劣化が進行し寿命を大きく減少させます。
放電深度の理想は50%程度、最大でも80%以下に止める様にしてください。
重量:性別や年齢で扱いやすさが変わる

アウトドアでポータブル電源の使い勝手を大きく左右するのが「重量」です。
車からテントサイトまでの運搬や、階段のある場所での持ち運びを考えると、重さは軽視できません。
取り扱いを誤ると、打撲や腰痛などのケガにつながることも。
また、重すぎると持ち出すのが億劫になり、結局使われなくなってしまうケースも少なくありません。
厚労省の指針や労働基準法で、人が安全に持てる重量の目安が示されています。
厚生労働省が発行する「職場における腰痛予防対策指針」では、満18歳以上の男性の制限について「体重のおおむね40%以下」に努めるように明記されています。
引用元:+Automation
(中略)
満18歳以上の女性については、「男性が取り扱う重量の60%程度」に留めることが義務付けられています。
例えば体重60kgの男性なら約24kg、女性なら14kg前後が目安です。16歳未満ではさらに軽く、男性で15kg、女性で12kgまでと定められています。(労働基準法 年少者労働基準規則 第七条より)
取り扱い重量の目安まとめ
| 男性 | 女性 | |
| 16歳未満 | ~15kg | ~12kg |
| 16歳以上 | 体重の40%以下 | 体重の24%以下 (男性の60%以下) |
このように、扱いやすい重量は性別や年齢によって異なります。
キャンプや車中泊などで頻繁に持ち運ぶなら、10kg前後までのモデルが多くの人にとって扱いやすいラインです。
一方で防災用など、据え置き前提なら多少重くても容量を優先してよいでしょう。
自分の体格や使うシーンに合わせて、無理のない重さのポータブル電源を選ぶことが大切です。
出力ポート:使いたい機器に合っているか確認

購入しようとしているポータブル電源が、使いたい機器の出力ポートを備えているかをチェックする事も重要です。
交流と直流

一般的な電気の流れる方式には交流(AC)と直流(DC)の2種類があります。
- AC(交流):家庭用コンセントの電気で、流れる方向が周期的に変わります。
- DC(直流):電池やUSB電源で使う電気で、流れる方向は一定です。
ポータブル電源にも、家庭用コンセント用のAC出力と、バッテリーやUSB機器向けのDC出力があります。
ACは家のコンセントと同じ電気で方向が変わりますが、DCは流れる方向が一定で、スマホやライトなどの機器に使われます。
出力ポートの種類と用途
ACコンセント(100V)

家庭用コンセントと同じ形状。
電気ケトルやドライヤーなどの大きな電力が必要な機器が使えます。
使用機器の例
- 電気毛布
- ドライヤー
- ノートPC
USB-A

小型の電子機器の充電に便利なポートです。
一般的な12W(5V 2.4A)の端子と、急速充電用の最大18W(5V 3A)端子の2種類があります。
使用機器の例
- スマホ
- LEDライト
- アクションカメラ
USB-C(パワーデリバリー対応端子)

ノートパソコンやドローンなど、急速充電や大電力を必要とする小型電子機器の充電で活躍する端子です。
USB-C(パワーデリバリー(PD)対応)端子は100~240W程度の出力が可能。
ポータブル電源のUSB-C(PD対応)から直接デバイス側のUSB-C端子に接続し充電できるので、各機器ごとにACアダプタを用意する必要がありません。
- ACアダプタでの変換ロスがなく、ポータブル電源の電力消費を抑えられる
- ACアダプタの持ち歩きが不要な為、荷物を減らせる
- 暗闇でも上下の向きを気にせず接続可能
一部の安価なポータブル電源では、USB-C端子が付いていても、パワーデリバリーに対応していないモデルもあるため、USB-C端子の定格出力が何Wになっているかを確認してください。
また、使用するUSB Type C to Cケーブルの定格電力(W)が、ポータブル電源の定格出力(W)以上になっていることを確認してください。
ケーブルの定格電力がポータブル電源の定格出力や充電機器の充電電力以下となっていると、ケーブルの電力迄しか充電されず、充電に時間がかかります。
使用機器の例
- ノートPC
- カメラ
- スマホ急速充電
- ドローン
シガーソケット

シガーソケットは、車載冷蔵庫や扇風機などの車用機器を動かすためのポータブル電源出力端子です。
ACコンセント経由で機器を使う場合、内部で電気が二度変換されるため効率が悪くなり、その分ポータブル電源の消耗も早くなります。
一方、シガーソケットから直接DC電源を供給すれば、インバータよる損失を減らし、長時間安定して使用できます。
- 車載機器を直接動かせる。
- インバータによる損失が無いため、高効率で長時間使用可能
使用機器の例
- 車載冷蔵庫
- エアポンプ
ワイヤレス充電

ワイヤレス充電機能は、一部のポータブル電源に搭載されています。
スマートフォンやタブレットの充電をケーブルを介さず行えるのが大きなメリットです。
- 暗闇でも置くだけで充電できる
- ランタンやカメラの充電でUSBポートが空いていなくても、スマートフォンを充電できる
充電:充電方法と容量、電力で充電時間が変化

充電方法の種類
ポータブル電源には複数の充電方法があります。
使うシーンや場所によって、適切な充電方法が変わります。
- ACコンセント充電

家庭用コンセントによる充電方法です。
ポータブル電源を安定して充電でき、充電時間のバラツキが少ないのが特徴。 - ソーラーパネル充電

電源がない場所でも充電可能。
長期キャンプや災害時に便利です。 - シガーソケット、車載充電

車の走行中に充電可能ですが、充電時間が長いのがデメリットです。
車のオルタネーターやカーバッテリーから直接ポータブル電源を急速充電できる専用充電器をオプション販売しているモデルもあります。 - AC+ソーラー同時充電

対応機種なら同時充電でスピードアップ可能です。
充電時間
ポータブル電源は「どれくらいで満充電になるか」で使い勝手が大きく変わります。
”キャンプの前日に充電を始めたのに、翌朝までに充電が終わらなかった”なんてことになったら、ポータブル電源を100%活用する事が出来ません。
充電が速いモデルなら、思い立ったときにすぐ使えて安心です。
- 充電電力
充電電力が大きければ、その分早く充電することが出来ます。
急速充電機能が搭載されていれば、大電力で充電でき、満充電までの時間を短縮できます。 - ポータブル電源の容量
同じ充電電力なら、容量が大きくなると、その分満充電までの時間が長くなります。 - 充電方式
AC充電は短時間で充電でき、充電完了までの時間も予測可能です。
ソーラー充電は屋外で充電できる一方、天候・パネル性能によって充電時間が大きく変わります。
シガーソケット充電は充電時間が長めです。
ポータブル電源の構造、種類:電極材や電解質で変わる機能と安全性

主にポータブル電源に使われているのは、リチウムイオン電池です。
リチウムイオン電池は電極材や電解質の違いにより、機能、安全性、メリット、デメリットが異なります。
ポータブル電源の構造を理解して選ぶことで、購入後に用途とポータブル電源のミスマッチを防げます。
電極材料
三元系リチウムイオン電池

電池の+側の電極に、ニッケル、コバルト、マンガンの三元系化合物を使ったリチウムイオン電池です。
負極に蓄えられたリチウム原子が電子を放出、正極側のニッケルやコバルトと結合することで電流が流れます。

ミルフィーユの様な層構造に多くのリチウム原子を蓄えられるため、大容量化しやすいのが特徴です。
反面、層構造が脆く爆発や熱暴走など安全面でのリスクが伴います。

| メリット | デメリット |
|---|---|
| 軽く大容量化しやすい。 正極が層状の構造なので、同じ体積に多くのリチウム原子を蓄えられる。 正極材に配合されるニッケルは、2回酸化還元反応を行える。(Ni+2→Ni+3→Ni+4) 高出力が出せる コバルトやニッケルは導電性が高く、大出力が必要な電動工具やドライヤーなどの使用に向いている。 | 爆発リスクが高い 過充電で正極の層構造からリチウム原子が抜け、不安定化する。 過充電時に正極から酸素が発生する。 熱暴走のリスクが高い 雰囲気温度が200℃を超えると酸素を発生する。 寿命が短い 正極の層構造からリチウム原子が抜けすぎると、結晶構造が壊れ容量が減少する。 価格が高い 正極材にレアメタル(コバルト、ニッケル等)を使用するため。 |
リン酸鉄リチウムイオン電池(LiFePO₄)

電池の+側の電極に、リン酸鉄を使ったリチウムイオン電池です。
負極に蓄えられたリチウム原子が電子を放出する点は3元系と同じですが、正極側でリチウムイオン原子が結合するのがリン酸鉄(Ⅲ)となります。

リン酸鉄リチウムイオン電池の最大の特徴は正極結晶構造が強固であり、爆発や発火リスクが三元系リチウムイオン電池より小さい点です。
正極のリチウム原子は、酸化鉄とリン酸塩原子で囲われたオリビン構造に格納されています。
オリビン構造は壊れにくく、リチウム原子が抜けにくい為、爆発、発火リスクが小さくなります。
一方、オリビン構造により格納できるリチウム原子の数や移動が制限されるため、大容量、大出力化が難しいのが欠点です。

| メリット | デメリット |
|---|---|
| 爆発リスクが少ない リンと鉄が強固に結合し、構造的に強いため。 長寿命、過放電での劣化が少ない 結晶構造が壊れにくいため。 安価 正極材に安価なリン酸鉄を使用するため。 高温環境に強い リン酸鉄リチウムイオン電池の正極材の酸素放出温度は250℃以上で、熱暴走を起こしにくい為。(三元系の酸素放出温度は約150~180℃) | 大容量化が難しい オリビン構造により、単位面積あたりに格納できるリチウムイオンの数が限られるため。 低温時に出力電流、電圧が低下 低温時に電解質の粘度が増加⇒リチウムイオンの移動が遅くなり、オリビン構造でさらにリチウムイオンの移動が制限されるため。 重量が重たく、高出力が苦手 バッテリーのセル電圧(バッテリー内部の電池1個当たりの電圧)が3元系より低く、制御が複雑化するため。 |
電解質
蓄電池の電解質には、液体と半固体、全固体や水系といった電解質が存在します。
ポータブル電源の電解質は主に液体と半固体が使用され、それぞれ特徴が異なります。

液体
多くのポータブル電源やモバイル機器に採用されている電解質です。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 高出力、高容量 リチウムイオンが移動しやすい=大電流が流しやすいため 低コスト | 爆発、熱暴走リスクあり 電解質に引火性の高い有機溶媒を使用している為 高温、低温に弱い 高温で、電解質やセパレーターの分解起こる 低温では電解質の粘度の粘度上昇やリチウムの析出が起こるため。 |
半固体
電解質が液体と固体の中間状態の物を指す。
具体的には、ゲル状や粘度の高いペースト状の電解質を総称して、半固体電解質=半固体電池と呼ばれる。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 爆発のリスクが少ない 電解液の流動性が低いので、液漏れし気化し難く、燃え広がりにくい 比較的に安価 液体電解質の製造ラインを一部転用できるため 低温でバッテリー特性(出力や容量)が下がりにくい 低温でも電解質の粘度変化が起きにくいため。 | 発火や爆発のリスクが0ではない 半固体電解質でも、一部液体電解質を含むため、完全に発火や爆発のリスクがなくならない。 個体差が大きい 半固体、全固体電池は技術が未成熟の為、メーカーや製品ごとのバラツキが大きい |
その他の電解質
また、液体、半固体電解質以外にも、全固体電解質や水系電解質があります。
全固体電池は電解質が完全に固体で、液漏れや発火リスクが極めて低い安全性の高い電池です。
ただし非常に高価で技術も未成熟な為、ポータブル電源での実用化はこれからです。
水系電解質は水を使うため安全で安価ですが、電圧が低く出力が限られるため、大型機器には不向き。
ポータブル電源にはほぼ使用されない電解質です。
保管温度・使用温度:爆発やバッテリー劣化に注意!
リチウムイオン電池は高温・低温どちらでも劣化や故障のリスクが高まります。
特に夏場の車内放置や冬の屋外使用は、ポータブル電源の性能や安全性に直結するので注意が必要です。
高温は劣化や発火の原因に!夏の車内放置は絶対NG

高温環境下では、電解液の気化や、熱暴走のリスクが上がるため、ポータブル電源の火災、爆発のリスクが高まります。
各メーカーのポータブル電源の使用・保管の最大温度は電極や電解質構造によって変わりますが、概ね45℃程度です。
45℃を超える以下の場所での保管には注意が必要です。
- 直射日光が当たる部屋で保管する。
- 炎天下の自動車内に放置する。
- 夏場のキャンプ等で、テント外に放置する。
- アスファルトや高温の地面に直置きする。
低温は容量低下や充電不良の原因に!冬山や車中泊では注意

氷点下ではバッテリー内部の化学反応が鈍くなり、出力低下や充電できないトラブルが起こります。
長時間の低温放置は内部劣化を早める可能性もあるため、注意が必要です。
ポータブル電源の使用・保管の最低温度は-10~20℃が一般的です。
- 雪中キャンプで夜間に外に放置する。
- 冬の車中泊で、暖房を切った自動車内に放置する。
防塵防水規格:IP保護等級をチェックし雨や砂埃に強いモデルを選ぶ!

屋外でポータブル電源を使うと、様々な異物が電源内部に入り込む可能性があります。
特にキャンプは、天候の急変や、突然の風により、水分や砂が内部に侵入しやすい環境です。
- 突然の雨や夜露などの水滴
- 地面からの泥はね
- 砂埃
もし砂や水が内部に入り込むと、回路がショートして重大な故障や事故につながる恐れがあります。
こうしたトラブルを防ぐためにも、防水・防塵性能を示す「IP保護等級」をチェックして製品を選ぶことが大切です。
IP保護等級について
IP保護等級は、IEC(国際電気標準会議)が定めた規格で、水や砂塵に対する耐久性を示す指標です。
数字が大きいほど保護性能が高い事を示しています。
IPは「Ingress Protection」の略で、IP+数字2桁で構成されます。
- 1桁目:固体の砂、ちりの侵入に対する保護 (防塵性能)
- 2桁目:水の侵入に対する保護 (防水性能)
アウトドアでのIP保護等級の防護レベルのイメージ

IP65の場合の具体例
- 防塵規格「6」:75μm以下の微粒子が内部に侵入しない
- 防水規格「5」:土砂降りの雨など、あらゆる方向からの強い噴流水に耐えられる
このことから、砂埃が多い浜辺でのキャンプや林道、土砂降りの雨でも安心して使える機器であることを示しています。
まとめ
今回は、アウトドア好きな電気主任技術者の視点から、ポータブル電源の選び方について解説しました。
- 定格出力(W)
どんな家電が動かせるかを決める基準。
自分の使いたい家電の消費電力以上のものを選ぶ。 - バッテリー容量(Wh)
各家電の使用時間を見極める基準。
損失と放電深度を加味して、自分に必要な容量を見積る。 - 重量
年齢や用途で扱いやすさが変わる。 - 出力ポート
使いたい機器に合った出力ポートが付いているかを確認する。 - 充電
充電方法により充電時電力が異なる。
充電時の電力とポータブル電源の容量で充電時間が変化する。 - ポータブル電源の構造、種類
電極材や電解質で機能と安全性が変わる。 - 保管温度・使用温度
使用、保管温度範囲を超えると、爆発やバッテリー劣化に注意が必要となる。 - 防塵防水規格
砂や水が内部に入り込むと、重大な故障や事故につながる恐れ
IP保護等級をチェックし雨や砂埃に強いモデルを選ぶ。
今回の記事を参考に、自分の用途に合ったポータブル電源を探してみて下さい。





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