最近、娘がお座りするようになり、そろそろハイキングや登山に連れて行きたいと思っています。
まだ歩けない子供や、長い距離を歩き続けられない子供と登山に行く場合は登山用ベビーキャリアが必須です。
特に夫婦で登山をする家族がベビーキャリアを選ぶ場合、多くの方が以下の点に悩みます。
- 夫婦で共用できるベビーキャリアが欲しい
- ベビーキャリアを選ぶ際の注意点が知りたい
- ベビーキャリアのモデル毎の違いや特徴が分からない
そこで今回はえび家を例に、夫婦で使うことを前提にしたベビーキャリアの選び方や特徴、おすすめモデル4選を紹介します。
・夫婦でベビーキャリアを共用する場合の着眼点
・夫婦で共用するベビーキャリアの選び方
・各ベビーキャリアの特徴
・各ベビーキャリアのバリエーションの違い
夫婦で共用するベビーキャリアを選ぶポイント
キャリアの背面長が夫婦共に合っているか
ザックは各自の背面長に合わせた物を選ぶのが一般的です。
一方、ベビーキャリアは家族で1個しか購入しないのが一般的です。
夫婦で山に登る方はお互いの背面長をカバーするキャリアを選ぶ必要があります。
我が家の背面長はそれぞれ以下の通りです。
- 自分・・・49cm
- 妻・・・43cm
通常、ベビーキャリアの背面長は、使用者に合わせて調整可能です。
我が家の場合、最大49cmもしくは最小43cmの対応背面長を持つベビーキャリアを選ぶ必要があります。
このように、夫婦それぞれの背面長をカバーするベビーキャリアを選んでください。
子供が何歳から何歳まで使えるか
各キャリア使い始めの月齢は、腰が据わる8カ月頃が一般的です。
正確な適用時期は、ベビーキャリアによって異なり、各キャリアの仕様を確認する必要があります。
規定の月齢や体重に達していない場合、子供をしっかり固定できず、脱落する危険があります。
子供の体重や月齢が、キャリアの適用時期に達しているかチェックしてください。
使い終わりの時期は、コミュニケーションが取れて一人で長く歩けるようになる4歳頃が一般的です。
コストパフォーマンスとリセールバリュー
新品のベビーキャリアの価格は2.5万円~8万円前後です。
山道具の中では決して安くない買い物ですが、小さい子供と登山に出掛けるためには必要なギアです。
しかし、子どもが一人で歩けるようになると使用頻度が減り、数年後には使わなくなるため、コストパフォーマンス(価格に対する使用価値)とリセールバリュー(再販時の価値)を意識することが重要となります。
購入前にヤフオクやメルカリといったフリマサイトで中古価格を調べておくと次の点が分かります。
- 現行モデルのリセールバリュー
- 型落ちモデルの中古価格
- 型落ちた場合の値下げ幅
これにより、再販時にどのくらいの金額が戻ってくるかを予測できます。
中古品の購入を検討する場合は、前の使用者の手入れ具合や衛生状態が気になるかもしれません。
特に、紐やクッション部分は使用感が残りやすいため、購入前にしっかり確認することをお勧めします。
自分たちの使用頻度や使用期間に合わせて、新品購入、中古、またはレンタルという選択肢を検討しましょう。
それぞれのメリットとデメリットを比較し、自分に最適なキャリアを見つけてください。
ベビーキャリアのコストパフォーマンスに関しては、下記の記事でさらに詳しく分析していますので、ぜひ参考にしてください。
おすすめベビーキャリア4選!
ここからは、自分と妻が共用することを念頭に、おすすめのベビーキャリア4選を紹介します。
【OSPREY】ポコ(OS50112001001)
ベビーキャリアの作り、容量、価格のバランスが良いモデルです。
対応背面長が広く、日本人の平均的な体格の妻と自分の背面長をカバーしています。
サイドにメッシュポケットが設けられており、おむつや飲料水もさっと取り出せます。
容量は20Lとなっており、ポコプラス、ポコLTより少ないですが、子連れの日帰り登山の荷物であれば十分収納可能です。
また、サンシェードの側面は覆われており、強い日差しから子供を守れます。
ハイドレーションも使用可能ですが、子供がチューブに悪戯をしないか心配ですね。
標準的な体格の夫婦で、ベビーキャリアの作り、容量、価格のバランスが良いモデルを探している方におすすめです。
ポコプラスとポコの違いは?
ポコプラスがポコと違う点は、以下の通りです。
- ウェストベルト(ヒップベルト)の長さが調整可能
- 本体下部にメッシュポケットが追加されている
- ポコより100gほど重たくなり、価格も1割ほど高い
特筆すべきメリットは、ヒップベルトも調整可能である点です。
背面長の調整機能と組み合わせれば、細身のママさんとがっちりパパさんの様な、体格の違う夫婦でも共用可能となっています。
我が家の様に、夫婦で使う家族にとって嬉しいポイントです。
ポコLTとポコの違いは?
ポコLTがポコと違う点は、以下の通りです。
- 厚さ10.5cmまで折りたためる
- 重量が、ポコ、ポコプラスと比較して1kg軽い
- 容量は25Lでポコプラス(26L)並みの収納力がある
- サンシェードは側面が開口しており、簡素
ポコLTは軽さと携行性を重視して作られたモデルです。
厚さ10.5cmまで折り畳めるため、車移動や家での保管でかさ張りません。
加えて、容量は25Lとなっており、ゆとりを持ってパッキングできます。
一方で、ポコLTのサンシェードは側面が開いており、横からの紫外線を防げないのがデメリットとなりそうです。
ポコ、ポコプラスのサンシェードは側面までしっかり覆われている
提供:LOST ARROW
ポコLTのサンシェードは側面に開口あり
提供:LOST ARROW
ポコ、ポコLT、ポコプラスの仕様一覧
ポコ | ポコLT | ポコプラス | |
---|---|---|---|
容量 | 20L | 25L | 26L |
対応背面長 | 38~53cm | 38~53cm | 38~53cm |
重量 | 3.49kg | 2.31kg | 3.58kg |
サンシェード・レインカバー | レインカバーのみ別売り | レインカバーのみ別売り | レインカバーのみ別売り |
収納時厚さ | 29cm | 10.5cm | 29cm |
子供の適用時期 | 体重7.25~18kg | 体重7.25~18kg | 体重7.25~18kg |
【DEUTER】キッドコンフォート(3620221)
安全性と快適性を重視する方におすすめのキャリアです。
キッドコンフォートの強みは、TÜV承認を取得している点です。
また、背面のエアコンフォートは全面メッシュで通気性が良く、背中に熱が籠りません。
サンシェードは上側のみ覆う構造で側面からの日差しが避けられませんが、軽量で通気性は抜群です。
提供:DEUTER
バリスライドシステムにより、背面長は無段階で調整可となっています。
適用範囲は調べた限り不明となっていますが、後述するキッドコンフォートアクティブの適用範囲が35cm~56cmであることから、同等の範囲と推測します。
以上から、“転んでも子供は何としても守りたい!” ”自分も快適に登山を楽しみたい”と考えている方におすすめのキャリアです。
キッドコンフォート ACTIVEとの違いは?
キッドコンフォート ACTIVEがキッドコンフォートと違う点は、以下の通りです。
- 本体重量が約0.5kg軽い
- 価格が1万円ほど安い
- 背面はベルクロの段階調整になっている
- 容量が14L⇒12Lに減っている
- 対応背面長の範囲が狭くなっている
背面長の調整機構がクイックアジャストメントとなっており、背面上部のベルクロでの調整となります。
背面に複数設けられたループで段階調整する方式となり、対応背面長は35cm~56cmとなっています。
背面長が似ている夫婦や、体力があり多少背面長が違っても気にならない夫婦であれは共用できそうです。
価格もACTIVEの方が若干リーズナブルです。
キッドコンフォートとキッドコンフォート ACTIVEの仕様一覧
キッドコンフォート | キッドコンフォート ACTIVE | |
---|---|---|
容量 | 14L | 12L |
対応背面長 | 不明 | 35~56cm |
重量 | 3230+160g | 2680g |
サンシェード・レインカバー | レインカバーのみ別売り | レインカバーのみ別売り |
子供の適用時期 | 子供の腰が据わってから 荷物+子供=MAX22kg | 子供の腰が据わってから 荷物+子供=MAX22kg |
【MACPAC】バムース(MM62364)
子供の適用時期が広く、あらゆる天候に対応可能なベビーキャリアです。
子供の適用時期が6カ月~4歳(20kg迄)となっており、他のキャリアより長く使えます。
そのため3~4歳頃の、『自分で歩きたい、でも長く歩けない』という子供の要望に応える事ができるキャリアです。
背面長は調節可能で、45~52cmか50~60cmの2通りのサイズが用意されています。
我が家の場合、背面長42cmの妻は範囲外となっています。身長が低めの方は注意してください。
着座部はクッション性の高い素材と肌触りの良いニット生地を使用し、長時間使用しても肌との擦れが気になりません。
提供:macpac
また、サンシェードとレインカバーが付属されるのは大きなメリットです。
特にレインカバーについては、ポコやキッドコンフォートは別売りとなるため、嬉しい仕様の一つです。
提供:macpac
ちょっとぐらい天気が悪くても、外で子供と遊びたい家族にぴったりのキャリアです。
ポッサムとの違いは?
ポッサムがバームスと違う点は、以下の通りです。
- 価格は1万円以上安価
- 対応背面長は45~52cmのみ
- サンシェードレインカバーが別売りとなる
- 容量が19L⇒13Lに減っている
対応背面長が45~52cmのワンサイズとなるので、背の高い夫婦の場合は気になるポイントでしょう。
また、サンシェード、レインカバーは別売りとなるため、雨天時の対策が必要になります。
身長差が小さく、コストパフォーマンスを重視したい家族におすすめです。
ポッサムとバームスの仕様一覧
バームス | ポッサム | |
---|---|---|
容量 | 19L | 13L |
対応背面長 | 45~52cm /50~60cm | 45~52cmのみ |
重量(サイズ2で比較) | 3,910g | 3,050g |
サンシェード・レインカバー | 付属 | 別売り |
子供の適用時期 | 生後約6ヶ月~約4歳(体重約20kg) | 生後約6ヶ月~約4歳(体重約20kg) |
【モンベル】ベビーキャリア(#1133250)
今回紹介するモデルの中で最もコストパフォーマンスに優れるベビーキャリアです。
他のキャリアが概ね5万円前後で有るところですが、モンベルのベビーキャリアは2.5万円程度となっています。
一方、サンシェードとレインカバーは別売りとなるため、注意する必要があります。
背面長の調整代も我が家の背面長をカバーしており、問題なさそうです。
とにかく安くベビーキャリアを入手したい方におすすめです。
モンベル ベビーキャリアの仕様一覧
| ベビーキャリア |
---|---|
容量 | 26L |
対応背面長 | 44~54cm |
重量(サイズ2で比較) | 2.35kg |
サンシェード・レインカバー | 別売り |
子供の適用時期 | 生後9ヶ月~約3歳(身長約90cm) |
まとめ
今回、各社のベビーキャリアを調べてみて、日本人の標準的な体格である自分と妻であれば、比較的どのモデルでも共用できると感じました。
MAC PACのみ、妻の背面長をカバーしていないので、候補から外れそうです。
調整代や必要な機能から、ポコLTもしくはキッドコンフォート ACTIVEが候補となりそうです。
中古市場も物色しつつ、現物確認もしたいと思います。
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